【酒は料理では合わせない、雰囲気で合わす】

新宿での接待、こだわりの日本酒は新宿御苑こころむすび店主の想いメルマガ【酒は料理では合わせない、雰囲気で合わす】
2017.3.14

【酒は料理では合わせない、雰囲気で合わす】

━━━━━━━━━━Vol.00022━2017.3.14━━
    【心と心を結ぶメルマガ】
~新宿御苑 魚と味噌と日本酒 こころむすび~
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みなさん、こんにちは。
こころむすびの石田です。

本メルマガは、過去に名刺交換させていただいた方にも
配信させていただいています。

キーワードは
【美味しいは楽しい!】
です。

毎回、美味しくて楽しい、そして、皆様にお役に立てるような
コンテンツをお送りいたします。
よろしくお願いします。


~今週の予約状況~
15日(水) ○ 半分くらい空いております。
16日(木) △ 残りわずかです。
17日(金) △ 残りわずかです。
18日(土) ◎ まだ余裕があります。
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【1】今が旬な日本酒

【2】酒ソムリエがおすすめする1本

【3】本日のテーマ『石田流 酒と料理の合わせ方』

【4】石田の独り言
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 ■【1】今が旬な日本酒

酒蔵も、いよいよ寒造りも終盤となって、『甑(こしき)倒し』をされたところも、あるのではないでしょうか?
甑倒しとは、今期最後の仕込みに使う米を蒸し終えることです。
お米を蒸す時に使っていた甑(大型のせいろみたいなもの)を大釜から外し、それを横に倒して洗うことから、このように呼ばれています。

『甑倒し』当日は、今シーズンも無事にお米を蒸せたことを、酒造りの神様(松尾大社)に感謝します。
そして、蔵人によるお祝いが催されたりします。

今年も美味しいお酒をたくさん造っていただきました。
我々、飲み手も、大いに感謝しましょう。


■【2】~酒ソムリエがおすすめする1本~
『達磨正宗 熟成三年』(岐阜県岐阜市 合資会社白木恒助商店)
https://www.daruma-masamune.co.jp/

今シーズンに造って、しぼったお酒を新酒と言います。
特に、11月~2月位に出てくるしぼりたて新酒は、たくさんの飲み手を魅了します。
しぼりたて特有のピチピチ感があって、正に『生まれたてのお酒』という感じがします。

もちろん、しぼりたての新酒も美味しいのですが、しぼってから時間が経ったお酒も美味しいですよ。
特にしぼってから3年以上経ったお酒を便宜上、古酒と言っております。

古酒の世界も奥深いのですが、今回おすすめするお酒は、古酒専門で造っている達磨正宗です。

『古酒と言ったら達磨正宗、達磨正宗と言ったら古酒』

と言われるぐらい、古酒の世界では知名度抜群。
海外のトップシェフ達からも、ソースに使ったりしていて、とても注目されているお酒です。

また、赤ちゃんが生まれたら、
『20年後に飲んでね…』
とメッセージを添えて、生まれた年のお酒をプレゼントするのも粋かもしれません。

3年、5年、10年、20年とヴィンテージがあります。
特に3年ものでしたら、値段も手頃で、古酒初心者の方でも美味しく飲めると思います。

味わいは一言で言えば、紹興酒に近づいていきます。
やはり同じお米の酒なので、似てくるのでしょう。
紹興酒が苦手でなければ、ぜひ一度チャレンジしてみて下さいね。

古酒のいいところは、10年前のお酒を飲みながら、

『10年前の自分は…』

と思いを馳せながら、飲めるところです。
ちょっぴりセンチメンタルでロマンチックなお酒だったりします。


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■【3】本日のテーマ『石田流 酒と料理の合わせ方』
  
酒ソムリエをしていると、ほとんどのお客様から
「この料理に合う、お酒をお願いできますか?」
と言われます。

常連様ともなると、
「では、いつも通りで…」
の一言だけで、メニューもご覧になりません(笑)


こころむすびでは、お客様ご自身がメニューを見て、お酒を選ぶ方はだいたい、1割ぐらいでしょうか?
残り9割のお客様は、私が選んだお酒をご用意しております。


では、どのような基準で私はお酒を選ぶのでしょうか?

もちろん、お客様がご注文した料理に合わすのが鉄則です。
召し上がっている料理に合わせて、私も選んでおります。

ただし…

私には持論があります。

それは…

『酒は料理では合わせない、雰囲気で合わす』

です。


えっ!?


ちょっと矛盾していませんか?

と言われそうですが、もう一度言います。


私は
『酒は料理では合わせません。雰囲気で合わせます』


どういうことでしょうか?


まず、説明する前に、日本酒とワインの特長の違いについてお話します。

日本酒はストライクゾーンが広いお酒と言われます。
これはお料理の相性を考えた時に、そんなに相手を選ばないという意味です。

例えば、ワインでは、『マリアージュ』という言葉があるように、
料理とワインの相性をとても気にします。
相性が良ければ、最高の組み合わせになるし、相性がイマイチだと、残念な味になってしまいます。


日本酒でも相性は大切なのですが、ワインほど、気を遣わなくても大丈夫。
それはストライクゾーンが広いので、よほど変な組み合わせを選ばない限り、だいたいお料理に寄り添ってくれるのです。

この『よほど変な組み合わせ』とは
例えば、『今回ご紹介した古酒を刺身と合わす』ような食べ方です。
(一部、刺身に合う古酒もあるのですが、ここでは割愛します。)


実は、『酒と料理の相性』と言うと、知識と経験を持っているプロが合わせるような感じがしますが、
みなさんも酒ではなくても、普段の生活の中で、自然に味の相性を合わせています。


例えば、コーヒは苦いですよね。
苦味が好きな方はブラックで飲むでしょうが、苦いのが得意でない方は砂糖を入れます。

つまり、
『苦味×甘味』
でバランスを取っています。

また、スイカに塩をかけるのは
『甘味×塩味』
でバランスを取っているからです。
もちろん、塩をかけなくても美味しいのですが、塩味を足すことによって、甘味を強調させているのです。

このように、我々は無意識に普段の生活の中で、ある味とある味をかけ合わせて、バランスを取っているのです。
だから、お酒だから難しいわけではありません。

お酒も甘味の強い酒もあれば、酸味の強い酒もあります。
そのお酒の特徴を表している味がわかれば、どんな味の料理と合わせれば良いかが感覚的に理解ってきます。


もう少し踏み込んで言えば、
先程のコーヒのような『苦味×甘味』はバランスが良い
といった、方程式があります。

さらに、
『油(脂)の強弱』
『味の濃淡』
『香りの強弱』
などの要素を考慮して、この方程式に沿って合わせれば、誰でも簡単にお酒と料理の相性は見つかります。


だから最低限、私はこの方程式に沿って、お酒と料理を合わしています。
だけど、これはあくまでもスタートライン。

これから先は、『本日のお客様自身が作り出している雰囲気』を私が汲み取って、本日のお酒の雰囲気と合わしていきます。

来店されたお客様は

◎利用目的はなにか?(接待?デート?記念日?会食?普段飲み?)
◎人数は?(1人、2人、3人~)
◎性別は?(男同士?女同士?男女ならその比率は?)
◎年齢は?(20代?30代?40代?50代?60代?)
◎予算は?(どの価格帯のお酒を求めているか?)

など、条件は全く違います。

わかりやすく例をあげましょう。
お客様が注文した、『お造りの盛り合わせ』がテーブルに出ています。
注文されたお客様は、

(1)男性四人、40代くらい、書類を取り出して、仕事の話をしています。
(2)男性三人、30代くらい、学生時代の旧友と会食で、昔話しに花を咲かせています。
(3)男女二人、20代くらい、どうやらカップルらしくデートの最中。
(4)男女二人、50代くらい、ご夫婦で、ゆっくりとくつろぎながら食事を楽しんでいます。
(5)女性三人、30代くらい、女子会らしく、女子トークで盛り上がっています。

だとします。
利用目的も年齢も人数も性別もまちまち。

お料理は全員同じ『お造りの盛り合わせ』でも、この5つの違うシーンに対して、私は全て違うお酒を御用意します。

だって、仕事の話をしているときと、デートの最中で、料理が同じでも、お酒が同じだったら、おかしくありませんか?
ビジネスの話だったら、会話を遮らないお酒を用意しますし、デートの最中なら、二人の話が盛り上がるようなお酒を用意します。

つまり、お客様自身が作り出している雰囲気で酒を変えていきます。
そうすると、同じお客様でも、連れてくる相手が違えば、違うお酒を用意します。

『今日という日は2度とありません。
だから、今日来店されたお客様のためだけに、今日のお酒をご用意していきます。』


これが、先程、私が言った
『酒は料理では合わせない、雰囲気で合わす』 
の核心になります。

私に要求されるのは、テイスティング能力以上に、深い洞察力だったりします。

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■【4】石田の独り言

本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
今回は私流の仕事内容を、赤裸々(笑)に書かせていただきました。

人間の味覚なんて、けっこう曖昧なものだったりします。
だって、男性の皆さん!

仮に同じお酒だとしても
【キレイなお姉さんと二人で飲む酒】

【オッサン二人で飲む酒】

が同じ味には感じないですよね~(爆)

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