【酒は人生のドラマに、そっと寄り添ってくれる】

新宿での接待、こだわりの日本酒は新宿御苑こころむすび店主の想いメルマガ【酒は人生のドラマに、そっと寄り添ってくれる】
2017.3.7

【酒は人生のドラマに、そっと寄り添ってくれる】

━━━━━━━━━━Vol.00021━2017.3.7━━
    【心と心を結ぶメルマガ】
~新宿御苑 魚と味噌と日本酒 こころむすび~
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みなさん、こんにちは。
こころむすびの石田です。

本メルマガは、過去に名刺交換させていただいた方にも
配信させていただいています。

キーワードは
【美味しいは楽しい!】
です。

毎回、美味しくて楽しい、そして、皆様にお役に立てるような
コンテンツをお送りいたします。
よろしくお願いします。


~今週の予約状況~
8日 (水) ◎ まだお席に余裕があります。
9日 (木) ○ 半分くらい空いております。
10日(金) △ 残りわずかです。
11日(土) ◎ まだお席に余裕があります。
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【0】鎌倉料理長より一言

【1】今が旬な日本酒

【2】酒ソムリエがおすすめする1本

【3】本日のテーマ『酒は人生のドラマに、そっと寄り添ってくれる』

【4】石田の独り言
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 ■【0】鎌倉料理長より一言

3月に入り、こころむすびではプリンを始めました。
コクがあり、濃厚でありながら、舌触りなめらかなやさしい味です。
また、カラメルソースを限りなく苦めに仕上げているので、甘いものが得意でない方にも気に入っていただけると思います。
事前にご予約をいただければ、お土産用としてもご用意できますので、友人、家族、会社の方等へのプレゼントにいかがでしょうか?

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 ■【1】今が旬な日本酒

3月に入り、日本酒も春のお酒が続々と入荷しております。
ひな祭りや、花見の時期に必ず出てくるのが、桃色にごり酒です。

文字通り、ピンク色に濁ったお酒です。
見た目もインパクトがあり、ご用意すると、皆さん「おお~」と声が上がります。
(逆に会話を遮ってしまうお酒でもあるので、出すタイミングは要注意ですが…)

よく聞かれるのが、「どうやって造るのですか?」という質問です。
普通に考えたら、着色料でも入れないかがり、この色は出ないだろう!と思うぐらい鮮やかなピンク色ですから(笑)

でも、人工的なもの入れてはおりません。
実は、赤色酵母という清酒酵母を使うとこのような色が出ます。
最近はいろいろな蔵元さんから出ているので、この時期にお目にかかる方も多いのではないでしょうか?

 ■【2】~酒ソムリエがおすすめする1本~

『尾瀬の雪どけ 純米大吟醸 桃色にごり酒』(群馬県館林市 龍神酒造株式会社)

今回は、このお酒を紹介しないわけにはいかないでしょう。
この時期に出てくる、桃色にごり酒No1と言っても過言ではない気がします。

年々、ブラッシュアップされ、今年はかなりクオリティーも高いです。
甘酸っぱい味わいも、この時期にはピッタリですよね。
別名『大人のいちごスムージー』と言われているようです(笑)から、ぜひ一度お試し下さい。

実は、こころむすびのお客様の中には、毎年、このお酒を楽しみにしている方がいらっしゃいます。
お花見に持参するようで、すでに3本ほどご予約も頂いているお酒です。

このお酒、お花見に持っていったら、『一躍、ヒーローになること間違いなし!!』な気がします。

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■【3】本日のテーマ『酒は人生のドラマに、そっと寄り添ってくれる』

人は大きな悲しみに直面した時に、お酒に癒やしてもらうことがあります。
それは酒で自分をごまかすのではありません。
また、酒を飲んで悲しみから逃げるわけでもありません。


どうしようもない、受け入れられない事実に対して、
まだ向き合う覚悟ができていない…
気持ちの整理がつかない…

そのような時に、お酒はその悲しみにそっと寄り添ってくれるのです。


これは数年前、こころむすびで起きた実話です。

3月のある木曜日に、田中様(仮称)から3名様でご予約をいただきました。
予約自体は、2週間ほど前にいただきました。
だけど、前日になって、キャンセルになったのです。


飲食店では、キャンセル自体は珍しいことではありません。
だけど、たいていキャンセルの電話では、
「体調不良で…」
とか
「お連れする方のご都合が変わってしまって…」
などと、理由を言ってくれます。

田中様に限っては理由を伝えてきませんでした。
もちろん、私もその理由を聞きだすつもりもないので、

「ではまた、よろしかったらご予約下さい」

と言って、そのままキャンセルをお受けしたのです。
用意していたテーブルが空いてしまいましたが、たまたま他の方のご予約が入ったので、結局、その日は予約で満席になりました。


ところが、当日になって、キャンセルした田中様から、やはりそちらに行きたいとお電話を頂いたのです。
だけど、もう予約で満席です。

「実は、あのあと、他のお客様からのご予約があり、お席がいっぱいになってしまいまして…」
と、丁重に、お断りの旨を伝えたら、


「そうですか…」
ひどく残念そうな声が電話越しに聞こえます。

私はなんとかしてあげたいと思い、その日は遅い時間からのご予約があったので、そのお客様が来る前なら大丈夫前だろうということで
「1時間くらいしかお時間ありませんが、それでもよければお席を御用意しますよ」
と伝えたら、

「それでも良いので、2名でお願いします。」
と言ってきました。

あれ…?
3名の予約だったのに…
1名減ったんだ…
きっとお一人は都合がつかなかったのかな?

と、その時は、それぐらいにしか思いませんでした。

ご来店された田中様は70歳前後くらいの男性です。
お連れの方も同い年ぐらいの女性だったので、てっきりご夫婦だと思ったのです。

お二人は神妙な面持ちで、小さな声でお話されていたので、必要な時以外は私もあえて近寄らないようにしていました。
その後、男性の方から、おすすめのお酒が欲しいと言われたので、お好みを聞いて

『神亀 純米』

このお酒を冷や(常温)で御用意しました。

私が後ほど、
「お酒はいかがでしたか?」
と、お尋ねしたら、

「うん、美味しい」
かろうじて聞き取れるくらいの声で伝えてくれました。

時間が少ないせいもあるのでしょうが、お二人ともあまり召し上がりません。
そのうちに、タイムリミットが近づき、お会計に…

レジの前で男性が財布からお金を取り出して、私がお釣りを渡す瞬間に


「実は…」
男性が、悲しそうな顔で突然、話かけてきました。


「実は…家内が…
数日前に…突然、亡くなりまして…

本当は3人で…来る予定だったのですが…
今日は…実の姉に…話しを聞いてもらいたくて…」


男性は嗚咽を漏らしながら、精一杯の声で私に伝えてくれました。


「えっ!…」
私は自分の耳を疑いました。
だって、初めてのお客様からの突然の告白です。

横にいた女性が、「何を言っているの?」という雰囲気で男性の手を引っ張って、ドアを開けて出ていきました。


私は…呆然としました…
そうだったのか…
本当は、今日は3人で飲むために予約をしていたんだ…
きっと楽しみにしていたんだろう…


どうしたら良いのだろうか…

ふと、私の目に入ったのは…

『神亀 純米』

棚にあった、まだ封を切っていない、真っさらの酒です。
とっさに、この酒を持ち出し、ドアを開けて、走り出したのです。

「田中様!!」
大声をあげて、無我夢中で追いかけました。

田中様に追いつき、息を切らしながら
「このお酒を…奥様と…一緒に…」


私も涙声になり、ちゃんと伝えられません。
お酒を受け取った田中様はその場で泣き崩れ…

私も涙目で、田中様に寄り添いました。
横にいたお姉さんが代わりに
「ありがとうございます」
と言って、弟さんの肩を抱き上げて、お帰りになりました。


お二人の後ろ姿が見えなくなるまで、私はお見送りをしました。

それから半年後…
同じ田中様からご予約が入りました。
2名様です。

お姉さんとお二人でご来店され、日本酒のメニューをみて、
「神亀 純米を下さい。冷やで」
とご注文されました。

その声が、前回とは別人に思えるほど、元気になっており、
私はホッとしました。


人生はドラマです。
お一人お一人に、ドラマがあります。
そして、ときには受け入れ難いドラマだってあります。
お酒はそのようなドラマの一場面に、そっと寄り添って、時には私達を癒やしてくれる名脇役だったりします。

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■【4】石田の独り言

実は毎年3月になると、この話をふと思い出します。
私にとって、大切な大切な宝物です。

きっと皆様の人生の中でも、思い出に残るお酒があるのではないでしょうか?

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