『なぜ十四代は、20年以上も人気を維持し続けているのか?』

新宿での接待、こだわりの日本酒は新宿御苑こころむすび店主の想いメルマガ『なぜ十四代は、20年以上も人気を維持し続けているのか?』
2017.5.2

『なぜ十四代は、20年以上も人気を維持し続けているのか?』

みなさーん、こんにちわ。

店主の石田です。





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タイトルは

『なぜ十四代は、20年以上も人気を維持し続けているのか?』
です。




以下転載

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日本酒の人気銘柄の一つに、山形の『十四代』というお酒があります。
日本酒ファンなら誰しもが知っている銘柄です。


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そして、日本酒が好きになったら、誰しもが
『一度は飲んでみたい』
または
『一度は飲んだことがある』
銘柄でもあります。


日本酒にはあまり詳しくないという方でも、『十四代』は知っているという方も多いのではないでしょうか?


入手困難なお酒としても有名で、まず酒屋の店頭に並んでいるということは、ほぼない『幻の酒』です。
ネットで手に入れようと思ったら、プレミアが付いております。


例えば、
十四代の定番酒

『本丸 秘伝玉返し』

は定価で2,268円ですが、ネットでは
なんと、




27,000円

します。


十四代の最高峰のお酒
『龍泉』
という純米大吟醸にいたっては

定価は15,228円ですが、ネットで検索してみると…














最安値で、なんと!












354,999円!?





35万円ですか~!!!





『転売』
『横流し』
『ブローカー』

などのキーワードがでてきます(笑)が、今日はテーマが違うのでこのお話はまたの機会に。


お酒は嗜好品なので、別に価格が高いからと言って、美味しいとは限りません。
ただ、少なくとも、市場原理から考えて、供給よりはるかに需要が上回っていることは間違いないようです。


言い換えるなら、プレミア価格を支払ってでも、
十四代が飲みたい!欲しい!
と手を上げている人がたくさんいるということです。




そうまでして、手に入れたい十四代にはどんな魅力があるのでしょうか?


今さら私が語るまでもないほど有名な十四代ですが、今日は少し掘り下げてみましょう。


十四代を造っている蔵元は
高木酒造です。

住所は
山形県村山市大字富並1836番地
です。


簡単に分かる情報といえば、これくらいでしょうか。
なにせ、自社HPもありませんから(笑)


これだけネットが発達した時代で、自社HPを持たないこと自体が『幻の酒』の風格を表している気もします。
裏を返せば、自社HPがなくても、これだけ人気を誇っているところが十四代の凄さと言ってもいいでしょう。



十四代が人気になったのは、平成6年頃、当時は淡麗辛口ブームの時代でした。
新潟の『越乃寒梅』が幻の酒と言われていた時代です。


そこに突如、フルーティーな吟醸香に、まろやかな甘みのある十四代が現れ、あっという間に大ブレイクしました。


今でこそ、フルーティーなお酒はいっぱいありますが
少なくとも、このタイプの先駆者であることは間違いありません。


じつは高木酒造では十三代、十四代、十五代…と、特許を申請していたそうです。
しかしながら、特許申請に数字は認められておらず、そんななか十四代のみが奇跡的に特許申請が通ったのだそうです。


では、なぜ十四代のみが通ったのでしょうか?
おそらく、『十四代』が『としよ』とか『とよしろ』という人の名前と勘違いされたからじゃないだろうか
と高木酒造十四代目当主の高木辰五郎さんは語っています。
だけど、真相はわかりません。


しかし、十三代や十五代よりも十四代の響きがいい、語呂がいいのは事実です。
そして、十四代を造っているのが、専務兼杜氏でもある、十五代目の高木顕統さんです。


この奇跡的、偶然の産物がしっくりと日本酒に当てはまったのも
また、十五代目が父上の『十四代』という名の酒を造っているということも、知名度が広がった理由の一つであるような気がします。



さて、先程も述べたとおり、お酒は高いからと言って美味しいとは限りません。
これは、お酒は嗜好品なので、好き、嫌いがあって当然だからです。
なので、ここで十四代の酒質や味わいを語るのは、はっきり言ってナンセンスです。


ただ、言えるのは、高木酒造は1615年創業、400年以上続く老舗企業です。
一企業がこれだけ長い期間、生き残っているのは、一時的な人気や流行りでは到底無理な話です。


一過性の人気や流行りで、一時的にブレイクすることはあっても、そのような商品は廃れるのも早いものです。
十四代がブレイクし始めたのが平成6年頃ですから、もうかれこれ20年以上人気銘柄として君臨していることになります。


そして、今でも常に業界を引っ張っているリーディングカンパニーでもあることを鑑みると、質に基づく価値も高いのではないでしょうか。


もう一つ言えるのは、どこの業界でもあると思うのですが、突然売上を伸ばすと、又は一人勝ちすると、賛否両論言う輩が出てきます。
十四代の味が好きだ、嫌いだと言うのはあっていいのです、嗜好品ですから。
だけど、 蔵元の姿勢、企業としての姿勢に対して不満な声が出てこないのも、十四代が人気である理由の一つだと思います。


十四代の地元、山形県村山市周辺では、昔から『朝日鷹』という銘柄で流通しております。
今でも朝日鷹は造られております。
私も飲んだことがありますが、何ら十四代と遜色ないクオリティーです。


そして、山形の村山市周辺の酒屋さんにだけ卸しております。
だから基本的に、朝日鷹は東京の酒屋さんでは手に入らない銘柄です。


日本酒業界にとって、国内最大規模のマーケットといえば、間違いなく東京です。
だから、蔵の売上を伸ばそうと思ったら、東京でいかに売れる酒を造るか、を考えるのは至極当然のことです。
そして多くの蔵が、大都市圏向けブランドと地元ブランドを分けてお酒を造ります。


そうすると、東京向けの酒は力を入れるけど、地元向けの酒は手を抜くところが出てきます。


「どうせ、地元では高い酒は売れないし…」
などと不満を漏らす蔵も…


その点、十四代は地元だろうが、首都圏だろうが、決して手を抜きません。
どちらの酒も、丹精込めて造ります。
魂込めて造ります。


その蔵の姿勢もやはり、好感を得ているのではないでしょうか。


きっと、十四代の人気の秘密は、味わいもさることながら、味わい以外にもヒントがたくさんあるような気がします。

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以上終わり







実は、今回の記事を書くのに、私なりに『十四代』について少し調べました。
すると、意外にも、ビジネスのヒントがたくさん十四代から得ることができました。


企業が存続し、生き残るには、『あり方』が大事なんですね。
こころむすびも大いに学ばさせて頂きました。




もし、このメルマガが面白いと思っていただけたら嬉しいです。




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